整形外科(骨折)

SOPインターロッキングプレート

Orthomed社(イギリス)から、2007年に発売されたロッキングプレートです。2006年にスペインで開催されたECVSにおいて先行展示されており、「極度に破綻した人工関節の修復時に良いのでは?」と考え、発売と同時に導入しました。しかしながら、当院では現在、SOPによる補助を必要とするような重篤な人工関節全置換術の合併症の経験はなく、骨折症例のみへの使用となっています。日本国内では販売されていないため、農林水産省に個人輸入確認願いを提出し個人輸入しています。2007年前後から、獣医学領域においても各社からロッキングプレートが発売されており、今後の普及が予想されます。

LCP

2007年に米国でTPLO用プレートの発売が開始され、TPLOプレートを導入しました。これに伴い、LCPを導入しました。日本では、2008年から日本シンセスがSynthes LCP & TPLO Seminarなどの幾つかの講習会を開催しており、受講者にLCPが販売されています。

Tubular創外固定(F.E.S.S.A)

当院では2002年に導入した創外固定装置で、Medical Solution(スイス)から販売されています。フランスの医学領域で、戦時中に兵士の指の骨の骨折を治療するために考案・開発されたものです。チューリッヒ大学では、超小型犬種の橈尺骨骨折などの治療に使用されていました。当院では、超小型犬種の橈尺骨骨折や脛骨の骨折に使用してきました。同システムは日本国内では販売されていないため、農林水産省に個人輸入確認願いを提出し個人輸入しています。日本国内では、2011年頃から販売が開始されるようです。

トリラムネイル

当院では2001年に導入した髄内釘で、ドイツのVolker Hachが考案し、ROTECH社(ドイツ)から販売されています。日本国内では販売されていないため、農林水産省に個人輸入確認願いを提出し個人輸入しています。インターロッキングネイルと同じく、後肢では大腿骨や脛骨、前肢では上腕骨の骨折に使用します。インターロッキングネイルに比して、ジグなどを装着する必要がないため、手術時間を短縮できるという利点や症例に応じた長さに切ることが可能という利点を有しています。

インターロッキングネイル

当院では1999年に導入したInnovative社(米国)の髄内釘です。インターロッキングネイルは、ヒトの整形外科においても多く用いられる固定法です。インターロッキングネイルを骨髄内に挿入し、骨折片の近位と遠位をロッキングボルトやスクリューで固定します。後肢では大腿骨や脛骨、前肢では上腕骨の骨折に使用します。現在、数社のシステムが販売されていますが、Innovative社のシステムは2007年に国内での販売が開始されています。