リハビリテーション科

リハビリテーション科

近年、獣医学領域においてもリハビリテーションの重要性が認識され始め、欧米では医学領域の理学療法士と獣医師が協力し、犬のリハビリテーションが確立されつつあり普及が始まっています。当科は筋・骨格系・神経などの異常により発生した問題点、例えば筋力の低下や体力の低下、関節可動域制限などの機能障害に対して運動療法、物理療法などを行い身体機能の回復・改善を支援します。当科ではCCRPを有する獣医師と看護士が疾患や犬の状態に応じてリハビリテーションを実施しています。

CCRP

テネシー大学でプログラムされたリハビリテーションに関する講義を全て受講し、5症例の症例報告を提出後、認定試験(症例発表、筆記)を受験、この認定試験合格者がCCRPです。米国では多くの大学、専門病院においてCCRPによるリハビリテーションが行われています。リハビリテーションは、医学領域と同じく疾患に対して十分な評価に基づき安全を考慮して行われることが重要であり、当科ではCCRPがリハビリテーション・プログラムを計画します。

CCRTCCRA

コロラド州立大学(米国)と提携している犬のリハビリテーション協会CRI(Canine Rehabilitation Institute)による認定資格です。CRIが主催する米国での3回の講習およびインターン実習を受講し、認定試験合格者がCCRTおよびCCRAです。獣医師および人の理学療法士がCCRT、動物看護師と人の理学療法助手がCCRAと認定されます。当科ではCCRTを取得した獣医師およびCCRAを取得した動物看護師が、犬および猫のリハビリテーションを実施します。

基本方針

1. 安全で質の高いリハビリテーションを目指します。
2. 動物の有する能力を最大限に引き出し、日常生活の再建を支援します。
3. 飼い主さまへの安全なリハビリテーション・プログラムを指導します。
4. リハビリテーションについて高度な知識、技術を有する獣医師、看護士の育成。

飼い主さまへ

当科は他院において手術を受けられた動物にも、リハビリテーションの実施、アドバイスを行いますが、当院における診察、検査(レントゲン検査など)後となります。適切な診断、手術が行われていない症例へのリハビリテーションは動物に苦痛を与える可能性があるとともに、リハビリテーションが効果を示さない可能性があると考えられるため、ご了承下さい。